疾病予防・健康づくり(保健事業)
大腸がん検診

スクリーニング検査名 便潜血検査(免疫便潜血検査2日法)
検査内容 がんやポリープ等があると移動する便とこすれて出血することが多い為、血が便についていないかを調べます。
対象年齢 国指針 40歳以上
フジクラ健保 35歳以上
受診間隔 国指針 年1回
フジクラ健保 年1回
大腸がんについて 40歳以降からかかる人が増え、特に50歳以降の増加が著しいです。罹患数は日本で最も多く死亡数も多いです(2021年第2位)。大腸がんは早期では自覚症状がほとんどありません。しかし、早期に見つけて治療すれば95%以上の人の生存率が上がります。便に血が混ざるなど自覚症状がある場合は検診を受けず、消化器内科を受診しましょう。
1次予防
(生活習慣の改善)
食生活:赤肉(牛や豚)と加工肉を多く摂取するとがんのリスクが上がります。赤肉の摂取量は500g未満/週(約90g未満/日)にしましょう。また、飲酒もリスクを上げる要因となります。逆に野菜など食物繊維を含む食品はリスクを減らします。生野菜であれば両手1杯、ゆでる等で片手1杯以上を毎食摂取しましょう。
喫煙:喫煙量が多くなればなるほど大腸がん罹患リスクが高くなることが研究でわかっています。禁煙しましょう。
その他:肥満及び運動不足では確実にリスクが上がると言われています。肥満の解消と運動不足の解消をしましょう。
メリット この検査は体への負担がなく、がんがあっても早期に発見できる為、身体への負担の少ない軽度な治療で済みコストも抑えられます。大腸がんの早期発見・早期治療により死亡リスクが減りますし、異常なしと判定された場合の安心感も得られます。
デメリット 痔から出血がある場合や生理中は偽陽性になることが多く、検査を推奨できません。また、がんやポリープ以外の理由で偽陽性になることもありますが、自己判断はせず、消化器内科に相談するようにしましょう。逆に採便した場所によっては陰性にでる(偽陰性)場合もある為、毎年検査を受けるようにしましょう。精密検査となった場合、大腸内視鏡による検査になることが多いですが、検査の前処置が大変だったり、まれに穿孔などの偶発症を起こすこともあります。
その他 精密検査で大腸内視鏡を受け、がんは見つからなくとも大腸ポリープがあり、大腸ポリープを切除した人は、1・2年に1回便潜血検査ではなく大腸内視鏡検査をお受けいただく事をお勧めします。大腸ポリープががんに進展するまでは個人差があり3-10年程度と言われています。但し、あくまでも上記に示したスパンは基準ですので、年に1回の便潜血検査で陽性だったり、体調に異変を感じた時などは、できるだけ早く消化器内科に相談しましょう。

用語の定義

用語 意味
偽陰性 本来は陽性であるにもかかわらず、陰性と判定されること。
偽陽性 本来は陰性であるにもかかわらず、陽性と判定されること。
罹患 病気にかかること。