疾病予防・健康づくり(保健事業)
胃がん検診

スクリーニング検査名 胃部エックス線検査
検査内容 発泡剤とバリウムを飲み、胃の中の粘膜の凹凸を観察する検査です。
対象年齢 国指針 50歳以上(当分の間、胃部X線検査に関しては40歳以上に実施も可)
フジクラ健保 35歳、及び40歳以上
受診間隔 国指針 2年に1回(当分の間、胃部X線検査に関しては年1回の実施も可)
フジクラ健保 年1回(ピロリ菌検査は35歳のみ)
胃がんについて 50歳代以降にかかる人が多く、日本人のがんによる死亡原因の多くを占めるがんです(2021年第3位)。早期の胃がんは自覚症状がないですが、胃の痛みなど自覚症状がある場合は、検診を受けず、消化器内科を受診しましょう。
1次予防
(生活習慣の改善)
食生活:胃の中で塩分濃度が高いと、粘膜にダメージを受け胃炎が発生し、発がん物質の影響を受けやすくなります。減塩を心がけましょう。また、日本人は少量の飲酒でも胃がんリスクが高いという報告があります。1日1合程度にすることでそれ以上と比べて胃がんリスクが低減します。
禁煙:喫煙は胃酸の分泌を増やし胃壁への攻撃因子を増加させます。また、胃粘膜の血流を低下させ、胃壁の防御機能を低下させる事等が起こる為、喫煙本数が増えるにつれ胃がんの発生率が高まります。禁煙しましょう。
ピロリ菌:ピロリ菌は胃の炎症等を起こす菌です。長期間炎症を繰り返しているとがん化のリスクがあります。ピロリ菌の有無を確認し、陽性の場合は早期に除菌をしましょう。除菌後も長期間胃の中にピロリ菌がいた場合は、すでに粘膜に変化がみられることが多いです。がん化する場合がある為、医師の指示に従い定期的な内視鏡検査をお勧めします。ピロリ菌の除菌ができなかった場合は、医師よりできるだけ胃炎が起こらないように生活指導を受けましょう。
その他:適度な運動、適正体重(BMI22)の維持
メリット 胃がんの早期発見・早期治療により死亡リスクが減ります。早期に発見できるために身体への負担の少ない軽度な治療で済み、コストも抑えられます。異常なしと判定された場合の安心感を得られます。
デメリット バリウムを飲む事により、便秘や腸閉塞を起こすことが稀にある為、検査後に下剤を飲みます。水分制限があったり過去にこの検査で問題があった場合は、主治医がいれば検査を受けて良いかの確認を、いない方は事前に検査スタッフにご申告ください。場合によっては検査をお受けいただけない可能性があります。
エックス線を使用する為、被ばくのリスクもあります。1回の被ばく量としては問題のない範囲です。気になる方は、上部(胃部)内視鏡をご検討ください。偽陰性・偽陽性の可能性があります。
その他 1-2年に1回以上定期的に内視鏡検査をする場合はそちらを優先して下さい。

用語の定義

用語 意味
偽陰性 本来は陽性であるにもかかわらず、陰性と判定されること。
偽陽性 本来は陰性であるにもかかわらず、陽性と判定されること。
罹患 病気にかかること。